AIの進化を見て「仕事がなくなるのでは」「人間は必要なくなるのでは」と不安を感じる方は少なくありません。
今回は、その不安の正体と“未来の見え方が変わる視点”について、教育の立場からわかりやすくお話しします。
◆ 1. 「AIに仕事を奪われる」という不安の正体
SNSやニュースでは
「AIが仕事を奪う」「人間は必要なくなる」といった刺激的な言葉が並びます。
しかし大切なのは、
AIには「意思」も「目的」もない という事実です。
AIが何かを“奪おうとする”のではなく、
人間がAIをどう使うか によって結果が変わるだけ。
技術革新と仕事変化の歴史
また、歴史を振り返ると
・自動車の登場
・パソコンの普及
・インターネット社会
と、技術革新のたびに「仕事がなくなる」と言われてきました。
でも実際は、
減った仕事もある一方で、新しい仕事が必ず生まれています。
◆ 2. AI時代でも「人間にしかできない価値」が上がる
AIの得意なこと・不得意なこと
AIは計算・効率・分析が得意です。
一方で、次のようなことは苦手です。
- 他者の気持ちを理解する
- 物事の優先順位(目的)を決める
- 新しい価値観を生み出す
- 「正しいこと」を倫理的に判断する
これらはすべて
人間の“思考力”と“共感力” の領域。
AIが登場することでむしろ、
「人間にしかできない部分」の価値は以前より高まっています。
子どもたちが生きる未来は、
「AIと競争する世界」ではなく、
“AIと協力する世界” に変わります。
◆ 3. これからの時代に子どもたちが身につけるべき力
AIが答えを出せる時代に求められるのは、
「どんな問いを立てられるか」 という力です。
家庭と塾で育てる「考える力」
- ものごとを多角的に考える力
- 人の気持ちを想像する力
- 情報を鵜呑みにせず、自分で判断する力
- AIを便利に使いこなすリテラシー
つまり、暗記ではなく
“自分の頭で考える力” が中心になる時代。
ここはまさに、
塾や家庭が一緒に育てていく部分になります。
◆ 4. 不安よりも“可能性”のほうが大きい
「AIがある未来」は、“人間の役割が奪われる未来”ではありません。
むしろ、
これまで以上にクリエイティブで、人間らしい生き方がしやすい未来です。
AIが面倒な作業を助けてくれる時代だからこそ、
子どもたちが伸ばすべきのは
思考力・対話力・価値観・判断力。
次回は、これらをさらに詳しく
「AI時代に本当に必要な4つの力」
としてまとめてお伝えします。
◆ 第2回はここまで
不安を抱くよりも、
“どう向き合うか” を知るだけで未来の見え方は大きく変わります。
第3回では、
「思考力・共感力・価値観・AIリテラシー」
の4つについて、より具体的に掘り下げます。
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